幕末クライマックスの前に、
このことに触れておかねばならない。
特に東京書籍版の教科書を使っている地域は、
ここぞとばかり資料をつかって
説明してきてるので、
入試、模擬試験等で狙われやすい。
ポイントだけしぼっておこう。
出題されるのはこの4点
①貿易品は何か
②貿易相手国はどこか
③想定外に起こったこと
④で、どんな社会になったか
①は単純!
輸入品は、ヨーロッパでは何が生産されてたか思い出せば大丈夫。。
昔からの産業…毛織物
産業革命のたまもの…綿織物
輸出品が、特徴的なのでよく出題される。
外国人がほしかった日本の製品は、
お茶もそうだが、メインはこれ。
生糸だ。とれたてで加工してない絹糸くらいでOK
問題は②から
貿易をするように言ってきたのは
もちろんアメリカだったはずだ。
1860年にはけっこう取引がある。
ところがどうだろう。
1865年には、アメリカは、すでにレアキャラ。
これを狙う出題者がいっぱいいる。
いいだしっぺのアメリカいないの
なんでだろー?
といったところ。
ポイントは1860年~1865年で変化したってこと。
この前種をまいておきましたが、気づいたでしょうか。
残念ながら、今貿易している余裕なんてないよ。
だって、いまバトルの真っ最中だ。
1861年から南北戦争にはいったからだ。
というわけで、
貿易相手のメインはイギリス
そして、今回の1番の難関は
③のこと、
「金と銀の交換率で外国に一杯くわされた!」
ということがあった。
なぜ日本が損なのか、
図を見て説明できるかな
東京書籍版の教科書の地域は、
こんな残念な出題がされる。
そんなもの、以下のことだけ理解しておけば本来はOK。
金と銀の交換率が外国と日本で違った。
外国人が日本で銀を金に交換して持ち帰り、
自分の国で銀貨に交換するだけで、
もとの銀貨の3倍になった。(単純比)
で、結果どうなったか。
日本人バカだなあ。
銀を日本にもっていって、
金を持ち帰るだけで大もうけだ。
てことで、残念なことに
日本の金が大量に海外に流出する
のである。金がなくなると、
幕府もあの禁断の方法をとるしかなくなる。
小判の質を下げて大量発行
をやってしまう。
これに加え、商人はこう考える。
こりゃ、商品を買い占めれば
ぼろもうけじゃないか。
てことは、もうこれまで学習してきた皆さんは
これにてどうなるか気づいたかな。
物価が上昇する
ってことだ。
ここで社会はどうなるかというと…
外国人のせいだ!
ふざけやがって!
となり、これも尊王攘夷につながるのである。
もちろん
もとをたどれば
幕府のせいじゃないか
と世の中は動き出すのである。
ポイントをまとめ、
いざ幕末最終回へ!
開国後の経済変化は、幕政にどんな影響を与えたのか
○貿易ポイント
①貿易品
輸出品…生糸・茶
輸入品…毛織物・綿織物
※一番の貿易港は、もちろん横浜
②貿易相手国
メイン…イギリス
※アメリカは南北戦争のため、貿易から離脱
③その他のポイント
金と銀の交換率が違ったため、金が海外に流出した。
→幕府は小判の質を下げ、大量発行した。
○結果と影響
物価が上昇し、尊王攘夷派がふえるとともに、
幕府に対しても不満が高まった。