室町時代、混沌(こんとん)とした世界①が前回からスタートしたんだが、
ようやく混沌(こんとん)からの落ち着きを取り戻すときがやってくる。
それをなしとげる人物こそが、
某とんち話で有名なアニメで、マヌケな姿にえがかれている
足利義満
である。本当はめちゃくちゃすごいのよ。
なんせ、この「混沌とした世界①」をおさめたのだから!
お住まいは、京都の室町。だから室町幕府なんだからな。
そもそも混沌としていたものとは
這い寄った混沌
既読
①天皇が2人いた(北朝と南朝)
未読
②守護大名たちがわちゃわちゃしていた
③九州の海で、わちゃわちゃしていた
てな具合である。
ぶっちゃけ、有力守護大名をたおしたりして、幕府の組織を固めたのも、この義満。
中学校の教科書ではあんまり書かれてないのが残念である。
ここで、残されているのが、南北朝問題…
もちろん京都の北朝の方が勢いはある。
でも、北朝には最大の弱みがあったのだ。
何かというと、前回のブログで後醍醐天皇が言い放っていることだ。
北朝には、三種の神器がない!
もし、北朝の正当性が認められなければ、
征夷大将軍である自分の正当性すらなくなってしまうわけだ。
これはなんとかしなければ…
もちろん、簡単にはいかない。
でも時は訪れる。
ある意味朝廷より権力を持った足利義満に
逆らうこともできなくなる。
そして1392年
三種の神器が北朝に戻ってくるのだ。
これにて南北朝時代はおわる。
これにどういう意味があるのか…
もちろん自分たちが正当化されたのはもちろんだが、
これまでは、
オレは幕府が大嫌いだ!
なので、敵の敵である
南朝に味方してやるぜ!
という
敵の敵は味方理論で
南朝につく輩も少なくはなかった。
でも、これ以降、こうした争いがなくなるわけだ。
そりゃ日本に統一感が出るわなあ。
残すは九州問題。
わちゃわちゃしていた、九州の漁民や商人、武士たち。
なんせ、外国船(明という国)を襲って海賊気分だったからな。
あの海賊たち、なんとかならんのかね?
と話がくるわけよ。で、
じゃ、正式に貿易しようぜ。偽物と区別する作戦は、アレを使おうぜ。
という話になる。
ここで使われたのが、いわゆる2つに分けた札。
本物なら、その札がピッタリ合うわけだ。これを勘合という。
なので、この貿易を
勘合貿易という(日明貿易もOK)
あとは、忘れちゃいけないことが、これね。
通称「金閣寺」
でも本名は「鹿苑寺」っていう、臨済宗のお寺ね。
その中に「金閣」って建物があるということ。
なので、京都でタクシーに乗って、
鹿苑寺まで!
こういうとツウだと思われる。
………
※ちなみに、京都のタクシーに
「ヤサカタクシー」って会社があるんだけど、
屋根には、クローバーのマークがついてるんだ。
ところがなんと、京都市内に4台だけ、
四葉のクローバータクシーが走ってるのだ。
(運良く乗れたら乗車証明までくれる)
………
せっかくなので、ここで足利義満の時代の性質を見るとともに、
文化にも触れておこう。
足利義満って、京都人てことは…
実はけっこう貴族のみんなとも仲良しなんよ。
そんでもって足利義満は、太政大臣にもなったのでね。
鹿苑寺が臨済宗というように、禅宗がすき。
これが動かぬ証拠。
なので、文化的にも公家さんと武士の文化が合わさったものといわれる
いわゆる北山文化の象徴となっている。
あとは中学校では「能」も義満が大好きだったことを知っておこう。
端的にまとめると、成果は次のものを押さえておこう。
足利義満は、どこが室町幕府最強なのか
☆背景
①南北朝に分かれている
②守護大名が権力争いをしている
③外国との関係が混沌としている
☆成果
①室町時代の体制を構築し、室町におうちをたてる
②守護大名の勢力をおさえつける
②南北朝を統一する
③倭寇対策をして、勘合貿易(日明貿易)を行う
④金閣をたて、能を保護→北山文化
要は、這い寄った混沌を解決し、幕府の力を世に知らしめた最強将軍なのである。