前回、江戸幕府の当面の課題について
以下の4点にスポットを当ててみた。
①大名をどう扱うか。
②朝廷をどう扱うか。
③多くの百姓をどう扱うか。
④外国との貿易をどう仕切るか。
アンサー編1では、①②について説明します。
この状況に、徳川家康をはじめ、
創造期の将軍たちは、何をしてきたのか。
課題①というと、どんな状態なのか。
20年…いや10年早く生まれておれば
確実に天下は取れた
つまり、このような外様大名がほとんどである。
キホンはこうなる。
(兵庫)
これは、三河国(愛知)から
たくさん領地をもらって
お引っ越ししてきた
池田輝政がつくったんだぜ
領地がたくさんもらえるかわりに、
すこし遠くにお引っ越しするパターンである。
とはいえ、伊達さんは、もとから東北産
今でこそ仙台の勇となっているが、
もっというと元は山形県産
いきなり東北産になったわけではないが、
領地を増やしてあげて、恩義を与えている。
そのかわり、たとえば近くにこの人の家を置くことになった。
(徳川光圀)
すけさん、かくさん、こらしめてやりなさい。
徳川家康の息子一家を、近く(茨城県)に置くことになる。
(水戸黄門は、家康のお孫さん〕
このような家康の親戚が親藩である。
あと、重要なところを任されたのが、
昔からの家臣、譜代大名である。
※なお、こうした大名のおさめる領域を
「藩」といずれよぶこととなる。
で、要は、
外様大名はキホン、江戸とか重要な場所から遠いところ。
大事な場所は、親藩・譜代大名で固める!
自分も秀吉に、大阪から遠い江戸に行かされたしな。
てコトである。
でも、これだけじゃ足りない。そこで
もう、城を造っちゃいかんぞ。
大名同士、結婚もいかん!
違反したら分かってるよな…
と、考えられる恐怖を禁止していった。
これを武家諸法度という。
結婚は何でだめ?
この時代
結婚=同盟みたいなもんだからね。
極端にいうと、
自分の娘を人質に取られるって状態なわけよ
ちなみに違反したら、最悪
お家をとりつぶせるくらいの力が
当時の幕府にはあった。
さらにどんどん要求がエスカレートしていく。
1年ごとに、顔を見せて、ワシに
忠誠を誓いに来なさい!
これが、徳川家光が武家諸法度に追加した
参勤交代である。
しかも、結果、大名にお金を使わせて、
軍備にお金を使うことができなくなっていた。
それでもまだまだ策はとれるだけとっておく。
さすが臆病者が勝者と考える徳川家。
で、こんな作戦も。次の写真を見てみましょう。
どちらも、「越すに越されぬ大井川」といわれた
静岡県の大井川である。
右の写真にはある、今では当たり前のものが、
左の絵にはない。それは何か。
トーマスじゃないよ。
それは「橋」である。
それも江戸を攻撃できないように
するための1つの手段であった。
こうして、平和は当初、
力によって作られた。
なお
課題②についても述べておきます。
作戦は、大名と要領はいっしょ。
「きまり」と「抑えこむ人(役職)」である。
教科書から見つけてみましょう。
きまり…「禁中並公家諸法度」
抑え込む人「京都所司代」ですね。
家康、家光という人物中心まとめは、
アンサー編2で
まとめてみたいと思います。
ここまでのおさらい
対大名対策
①外様大名を江戸から遠くに配置し、
重要拠点を親藩・譜代大名でおさえる作戦。
(その分石高は多めにあげてる)
要職は、親藩・譜代大名で独占させる。
②武家諸法度をつくり、
守らないと、オシオキよ!作戦。
③参勤交代を追加し、
忠誠を誓わせつつ、
お金を使わせる作戦。
④街道を整備する一方、
橋をなくすなど、
江戸を守る作戦。
対朝廷作戦
①禁中並公家諸法度を作って
守らせる作戦。
②京都所司代に警備させる作戦。