前回の話で、
第一次世界大戦が始まり、
それが長期化、総力戦となったことは学習した。
状況としては、
実質ドイツ軍の同盟国に対し、
フランスにイギリス、イタリア
さらにアメリカが参戦した連合国、
状況は連合国有利に戦いは進んでいる。
とはいえ、優勢の連合国側も被害は相当…
死者数、日本は300人とはいえ
当時の戦い方はこんな感じだ
あの「飛べない豚はただの豚」と
発言した
飛べる豚である彼も
飛行機で参戦したようだ。
※解説は次回
死者の数も、これまでと比べものにならない…
ロシア…170万人
フランス…135万7800人
といった感じである。
170万人といったら、
熊本県民が全員戦死したようなもんだ。
そんなロシアであることがおこった話が今回のテーマだ。
では、そもそもロシアってどんな国だったか、
大きくイギリス、フランス、アメリカ等と違うところがある。
何かというと…
まだロシア帝国であることだ。
つまり、未だに皇帝が専制政治をしてるのだ。
状況を確認すると
ロシア帝国の状況
①皇帝(ニコライ2世さん)が専制政治をしてる
②というわけで、経済発展が先を行く国々からは遅れている
③その上、大戦の長期化で食糧不足をはじめ、民衆の生活が苦しくて仕方ない。
④もちろん戦死者も極めて多い。
で、一般ピーポーの思いは…想像してみよう
もちろんこんなかんじだ
○皇帝やめやがれ
○戦争やめようぜ
○食べ物を確保ー
こんな中、列車に乗って救世主が現れたのだ。
新しい政権作って
さっさと戦争やめて
豊かな国を作ろうぜ
社会主義者レーニンだ。
ちょうど、デモが激しくなり、皇帝も退位し、旧ロシアも議会が臨時政府を作ったのだが、
それと同じくして、ソビエト(反政府組織の代表会議)もあちこちにできた。
そこにレーニンが帰ってきたことにより、一気にソビエト勢が新政府を作ったのだ。
これがロシア革命(1917年)である。
で。この新政府が行ったことは、みんなの望んでたことだ。
ソビエト政府の政策
①ドイツと仲直りし、第一次世界大戦からいち早く離脱。
②産業を国有化
③土地をみんなに分配
②③の方策が、社会主義の大きなポイント
社会主義・共産主義については、「産業革命は何をもたらしたのか」編で復習しましょう
ここでびびったのは、
資本主義国のみんなだ。
まさか社会主義の政府が革命を成功させるとは思わなかった。
他国の動きはというと…
ディフェンス1本!
資本主義死守!
社会主義反対!
シベリアに出兵して、革命阻止だ!
いい命令が出たぜ。
いっそのこと
シベリア利権ゲットをめざせ!
とこんな感じだ。
これがシベリア出兵(1918~1922年)だ。
中学生は、シベリアに1918年に出兵したって事実を
しっかりおさえておけばよい。
これが後ほどシステマティックにつながっていくこととなる。
結局シベリア出兵は失敗
ソビエト政府は、外国を追っ払い、
1922年には、受験生泣かせの正式名称、
ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)
が誕生するのである。
ま、社会主義国家で、共和国で、連邦だったってことをつなげただけと思えば恐るるに足らず!
なお、このソ連、ちょっと先になるが、この人物
1928年(昭和3年)からは、スターリンが
「五か年計画」ってのをやって、
国力を上げたのだった。
やり方の善し悪しはおいといて、資本主義経済とちがって、計画的に生産活動を行ったので、品物があまったり足りなかったりすることの影響がなかったらしい。
なお、教科書である、数百万の農民が餓死したのは、
外貨を得るため、飢餓を無視し、農産物を輸出したからである。
まあ、あまり難しく考えないで、
ポイントをしぼってまとめましょう。
解説が必要なところは、これまでの学習から補足しておきましょう。
死者170万人のロシアで何がおこり、日本はどうしたか
☆できごとまとめ
①第一次世界大戦に疲弊したロシアで、専制に対する暴動が起きた。
②皇帝が退位し、議会による臨時政府ができた一方、
社会主義のソビエトも各地にできた。
③レーニンの指導の下、ソビエトが臨時政府をやっつける。
ロシア革命(1917年)
④列強各国が、この革命を止めに入る。
⑤列強を追い出し、ソビエトが新しい国
ソビエト社会主義共和国連邦(1922年)を作る。
※1928年からスターリンが五か年計画を行う。
☆日本の関わり
①列強と同じく、革命を止めるため、
シベリア出兵(1918年~)を行う。
☆影響
①世界初の社会主義国家ができ、特に第二次世界大戦後、大きな影響を与える。
②日本がシベリア出兵を行ったことにより、国内の政治に大きな転換期を迎えることとなる。また、やたら長く出兵してたので、列強から目をつけられる。
次回は、間延びしてるが、
第一次世界大戦終戦である。
どんな影響が出るのだろうか。